ガロン* Gallon 牡 1909 栗毛 GB
|
《血統表》
ガリニュール Gallinule 栗 1884 GB 英国チャンピオンサイヤー |
アイソノミー Isonomy 鹿 1875 GB |
スターリング Sterling |
Oxford |
Whisper |
|||
アイソラベラ Isola Bella |
Stockwell |
||
Isoline |
|||
ムアヘン Moorhen 鹿 1873 GB |
ハーミット Hermit |
Newminster |
|
Seclusion |
|||
スカーミッシャーメア Skirmisher Mare |
Skirmisher |
||
Vertumna |
|||
フレア Flair 鹿 1903 GB |
セイントフラスキン St.Frusquin 黒鹿 1893 GB |
セイントシモン St.Simon |
Galopin |
St.Angela |
|||
イサベル Isabel |
Plebeian |
||
Parma |
|||
グレア Glare 鹿 1891 GB |
エアシャー Ayrshire |
Hampton |
|
Atalanta |
|||
フットライト Footlight |
Cremorne |
||
Paraffin |
F.No[1-m]
《競走成績》
未出走
《代表産駒》
産駒 |
血統名 (繁殖名/種牡馬名) |
生年 |
性 |
主な勝鞍 |
ナスノ |
|
1924 |
牡 |
帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走(連合二哩)、各内外国産古馬競走(目黒記念) |
ピューアゴウルド |
ピュアゴールド |
1919 |
牝 |
帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走(連合二哩) |
フロラーカップ |
フロリスト |
1919 |
牝 |
帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走(連合二哩) |
アスベル |
オーグメント |
1923 |
牝 |
帝室御賞典、各内国産馬連合競走(連合二哩) |
サンシャイン |
|
1926 |
牝 |
帝室御賞典、各内国産牝馬連合競走(連合二哩) |
スターリング |
|
1919 |
牡 |
優勝内国産馬連合競走(連合二哩) |
ロビンソン |
|
1921 |
牡 |
優勝内国産馬連合競走(連合二哩) |
ライハ |
磯千鳥 |
1925 |
牝 |
各内国産馬連合競走(連合二哩) |
ナスカゼ |
|
1926 |
牝 |
各内国産古馬競走(連合二哩) |
アラタマ |
ヒラデエナモールド |
1925 |
牡 |
各内国産古馬連合競走(連合二哩) |
テキショウ |
第五オーデヤレストノ弐 |
1927 |
牝 |
各内国産馬連合競走(連合二哩) |
ミスアキラ |
|
1931 |
牝 |
帝室御賞典、目黒記念 |
ガリニュール |
|
1915 |
牝 |
帝室御賞典 |
ロロー |
|
1917 |
牡 |
帝室御賞典 |
キンテン |
エキセレンシー |
1918 |
牡 |
帝室御賞典 |
ロメオ |
|
1919 |
牡 |
帝室御賞典 |
カタロン |
|
1920 |
牡 |
帝室御賞典 |
エツリウ |
越竜 |
1920 |
牝 |
帝室御賞典 |
コロネーション |
悦賀 |
1922 |
牝 |
帝室御賞典 |
カーネーション |
国宝 |
1922 |
牝 |
帝室御賞典 |
タチバナ |
|
1922 |
牡 |
帝室御賞典 |
クヰンフロラー |
パシフィック |
1922 |
牝 |
帝室御賞典 |
ガエイ |
賀栄 |
1923 |
牝 |
帝室御賞典 |
アスパイヤリング |
|
1926 |
牡 |
帝室御賞典 |
ナスタカ |
|
1927 |
牡 |
帝室御賞典 |
ケンコン |
|
1927 |
牡 |
各内国産古馬競走(目黒記念)、横浜特別競走 |
- |
第七ガロン |
1917 |
牡 |
大成功種牡馬 |
エミグラント |
|
1918 |
牡 |
A帝室御賞典 |
ジャックフローラー |
|
1926 |
牡 |
A帝室御賞典 |
コールオン |
|
1927 |
牡 |
A帝室御賞典 |
-以下準備中 |
|
|
- |
- |
《繁殖成績》
大正元年(1912)輸入
大正2年(1913)供用開始(奥羽種馬牧場・栃木種馬所)
昭和5年(1930)斃死
《解説》
アスコット金杯連覇の名馬アイソノミーIsonomyは、種牡馬として1891年のコモンCommonと1893年のアイシングラスIsinglassの二頭の三冠馬を出して偉大な足跡を残した。ところがどうしたことか、コモンCommonもアイシングラスIsinglassも種牡馬としてはぱっとせず、牝馬の活躍馬を何頭か出したものの後継馬にはまったく恵まれなかった。一方、2歳の夏に5fのクイーン・エリザベスSなど短距離のレースを幾つか勝って以降全く勝鞍のなかった、早熟な15.2ハンドの小柄な栗毛馬ガリニュールGallinuleは、5歳まで走った後アイルランドでひっそりと種牡馬入りしたが、いきなりポートマーノックPortmarnockがアイルランドダービーを勝つと、翌年もガルサルバークGulsalberkが愛ダービーを制し、その後も次々と産駒がアイルランドのクラシックレースを制して瞬く間にアイルランドを代表する種牡馬となった。
父アイソノミーIsonomyも首が短く、ガリニュールGallinuleと同じ15.2ハンドしかない小柄な馬だった。その点、活躍したコモンCommonやアイシングラスIsinglassと比べても、ガリニュールは父の特徴的な体型をよく受け継いでいる。1903年には驚異の牝馬プリティーポリーPretty Pollyが登場し、翌年にはイギリスで1000ギニー、オークスと連戦連勝を重ね、遂にセントレジャーSではダービー馬セイントアマントSt.Amantを下して三冠を達成した。このプリティーポリーの活躍で、ガリニュールGallinuleはとうとうイギリスのチャンピオンサイヤーとなり、翌1905年も続けて種牡馬王座についた。ガリニュールGallinuleの祖とも言うべきスターリングSterlingは2000ギニーに2着した程度の中級マイラーで、その仔も多くはマイルを得意とする中距離馬が多かったのだが、アイソノミーIsonomyは例外的に長距離で活躍し、その仔の二頭の三冠馬はまた意外にも種牡馬として失敗し、二流競走馬のガリニュールGallinuleが種牡馬チャンピオンになるのだから血統はわからない。ガリニュールGallinuleとは水鳥のバンのことで、母ムアヘンMoorhen(これもバン)に由来する。水鳥としては割とありふれた種類で、美しくも控えめな名前である。ガリニュールGallinuleの仔にも鳥の名前をもつものが多いが、初期の産駒がWildfowler(野鴨)とかRockdove(河原鳩)といった牧歌的な名が多いのに、ガリニュールGallinuleが種牡馬として出世してくると鷹とか鷲とかいった名が出てくるのは微笑ましい。
【ガリニュール Gallinule父系概略図】
Birdcatcher
|Oxford
||Sterling A2000ギニー
|||Harvester 英ダービー(同着)
|||Paradox 2000ギニー
|||Enterprise 2000ギニー
|||Enthusiast 2000ギニー
||||Lochryan
|||||Lough Foyle
||||||クヰックランチ*
||||ビューチフルドリーマー*
||||キーンドラー*
|||Fernandez
||||Gonsalvo グッドウッドC
|||||エナモールド*
|||Gold アスコットGC
|||Isonomy アスコットGC2回
||||Seabreeze 英オークス、セントレジャー
||||Ravensbury A英2000ギニー、ダービー、セントレジャー
|||||プロポンチス*
||||Gallinule 英チャンピオンサイヤー
|||||Wildfowler セントレジャー
|||||Portmarnock 愛ダービー
|||||Gulsalberk 愛ダービー
|||||Noble Howard 愛ダービー
|||||Oppressor 愛ダービー
|||||Gallinaria 愛ダービー
|||||Carrigavalla 愛ダービー
|||||Pretty Polly 1000ギニー、オークス、セントレジャー、コロネーションC
|||||Hammurabi バーデン大賞
|||||Slieve Gallion 2000ギニー
|||||Chiperic 独ダービー
|||||Night Hawk セントレジャー
||||||ビワコ*
|||||White Eagle
|||||ガロン*
||||Common 英三冠
|||||Nun Nicer 1000ギニー
|||||Mushroom ⇒ベルギー父系
||||Isinglass 英三冠、アスコットGC
|||||Cherry Lass 1000ギニー、オークス
|||||Glass Doll オークス
|||||Star Shoot 米チャンピオンサイアー
||||||Sir Barton 米三冠
||||||Grey Lag ベルモントS
|||||John o’Gaunt A2000ギニー、ダービー
||||||Swynford セントレジャー ⇒Swynford系、Blandford系
|||||Louvois 2000ギニー
|||||Louviers
||||||Landgraf 独ダービー ⇒ドイツ父系
さてプリティーポリーPretty Pollyが英国中の大レースを勝ちまくっているさなかの1905年、フレアFlairは2歳のときにミドルパークPを勝って2歳チャンピオンとなり、3歳になると1000ギニーを勝った。フレアFlairの父はガリニュールGallinuleによって王座を追われたセイントフラスキンSt.Frusquinで、同じセイントシモンSt.Simon系のパーシモンPersimmonと争って1907年には再びチャンピオンサイヤーに返り咲いた。フレアFlair自身は特別な良血馬というほどの血統ではなかったが、アイシングラスIsinglassを父とする半姉レイディライトフットLady Lightfootはずっと後の時代に子孫がセイントシモンSt.Simon系を再興するプリンスパラタインPrince Palatineを出した。プリンスパラタインPrince Palatineは1911年にセントレジャーSを勝ち、翌1912年と1913年にアスコット金杯を制した。ガロン*Gallonが輸入された1912年はこのプリンスパラタインPrince Palatineが活躍をしていた時期で、1000ギニー馬を母とし、チャンピオンサイヤーを父とし、従兄弟にプリンスパラタインPrince Palatineをもつガロン*Gallonは、この時代に日本に輸入されたサラブレッドとしては飛びぬけた良血馬だった。ガロン*Gallonは幼い時に肩を故障し競走能力を喪失していたために、これほどの良血馬が日本に売られたのである。
【ガロン* Gallonの母系概略】
Glare(牝 Ayrshire)
|Ladyland(牝 Kendal)
|Glass(牝 Isinglass)
|Lady Lightfoot(牡 Isinglass)
||Prince Palatine(牡 Persimmon)セントレジャー、アスコットGC2回、ドンカスターC、エクリプスSなど
|Cornstalk(牡 Trenton)
|Flair(牝 St.Frusquin)英1000ギニー
||ガロン* Gallon(牡 Gallinule)
||Sentiment(牝 Spearmint)
|||Night Raid(牡 Radium)豪チャンピオンサイヤー
|Bright Steel(St.Simon)
|Lesbia(牝 St.Frusquin)コロネーションS
馬政局が輸入したガロン*Gallonの産駒は徐々に成績をあげ、何頭かの一流競走馬を輩出した後に、歴史的名馬ナスノを出した。イボア*Eborとダイヤモンドウェッディング*Diamond Weddingに阻まれて遂にチャンピオンサイヤーには届かなかったが、大正15年までは産駒の単純な勝鞍数で計算していたから、産駒が各地の大レースを制した大正13〜15年の成績を獲得賞金で計算すれば或いは順位が変わっていたかもしれない。直仔の代の活躍もさることながら、ガロン*Gallonの娘の仔も優秀な成績を収め、ダービー馬ミナミホマレ、スゲヌマを出し、ミナミモアやハクリュウなど多くの御賞典馬が出た。またガロン*Gallonの仔は種牡馬としても優秀で、特に第七ガロンは多くの御賞典馬を輩出して父内国産種牡馬として大成功を収め、エミグラントも御賞典馬を出した。また、サラブレッドのみならずアラブの品種改良にも大いに貢献した。体型を見てもガロン*GallonはガリニュールGallinuleに似て、父の特徴をよく伝えている。
イギリスではその後、ガリニュールGallinuleの直系は急速に衰えてほとんど途絶えた。アイシングラスIsinglassの仔はアメリカでスターシュートStar Shootが5年間チャンピオンサイヤーとなったがすぐに断絶した。しばらく代を経てスインフォードSwynfordとその仔ブランドフォードBlandfordが登場し、ブランドフォードBlandfordは巨大な父系を発展させた。一方、ドイツで細々と続いた父系は今世紀半ばになって名種牡馬ティチノTicinoが出た。しかし英国チャンピオンサイアーのガリニュールGallinuleの仔としては、このガロン*Gallonが間違いなく最良の後継種牡馬であったといえる。
ガリニュール 牝 1915 JPN 青森県七戸 奥羽種馬牧場産 A・M・ワット氏所有 |
【戦績】- 【主な勝鞍】帝室御賞典
ガロン* Gallon 栗 1909 GB |
ガリニュール Gallinule 栗 1884 GB |
アイソノミー Isonomy |
Sterling |
Isola Bella |
|||
ムアヘン Moorhen |
Hermit |
||
Skirmisher Mare |
|||
フレア Flair 鹿 1903 GB |
セイントフラスキン St.Frusquin |
St.Simon |
|
Isabel |
|||
グレア Glare |
Ayrshire |
||
Footlight |
|||
雑 梅園 鹿 1899 JPN |
|
|
|
|
|||
|
|
||
|
|||
|
|
|
|
|
|||
|
|
||
|
F.No.[ntb]
《競走成績》
【戦績】
年 |
月日 |
開催 |
競走名 |
距離 |
頭数 |
着順 |
勝タイム (着差) |
重量 |
騎手 |
2着馬(勝馬) |
大正8 |
5/10 |
横浜 |
帝室御賞典 |
1 1/8M |
- |
2 |
1馬身 |
124 |
- |
ホクフウ |
|
11/1 |
横浜 |
帝室御賞典 |
1 1/8M |
- |
2 |
4馬身 |
124 |
- |
アサヒ |
|
11/22 |
東京 |
各抽籤内国産馬ハンデ |
1 1/8M |
7 |
1 |
2.08.33 |
122 |
徳田 |
マーチ |
|
11/23 |
東京 |
各抽籤内国産馬優勝戦 |
1 1/2M |
9 |
2同着 |
4馬身 |
126 |
徳田 |
コマリウ |
大正9 |
10/30 |
横浜 |
帝室御賞典 |
1 1/8M |
8 |
1 |
2.00.1/5 |
132 |
仲住 |
ラブウイング |
【獲得賞金】-円
《繁殖成績》
-
《解説》
ガロン*の初期の活躍馬で、横浜で帝室御賞典を勝った。母の梅園は奥羽種馬牧場産。
【梅園牝系】
梅園
|有園(アア アルシザック 牝1903栗)
|ガリニュール(ガロン* 牝1915)
ピュアゴールド (競)ピューアゴウルド 牝 1919 鹿毛 JPN 栃木県西那須野町 千本松牧場生産 松方巌氏所有 |
【戦績】10戦9勝 【主な勝鞍】帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走
ガロン* Gallon 栗 1909 GB |
ガリニュール Gallinule 栗 1884 GB |
アイソノミー Isonomy |
Sterling |
Isola Bella |
|||
ムアヘン Moorhen |
Hermit |
||
Skirmisher Mare |
|||
フレア Flair 鹿 1903 GB |
セイントフラスキン St.Frusquin |
St.Simon |
|
Isabel |
|||
グレア Glare |
Ayrshire |
||
Footlight |
|||
ホーヱイ 宝永* 1909? AUS 帝室御賞典 |
ルームバー Loombah 1900 AUS |
グラフトン Grafton |
Galopin |
Maid Marian |
|||
ブラッギバジー Bragibagee |
Forest King |
||
Verbena |
|||
アッピアランス Appearance 1908 AUS |
ファサイル Fucile |
Carbine |
|
Venice |
|||
ハンサム Handsome |
Holbrook |
||
Ugly |
F.No.[ntb]
《競走成績》
【戦績】10戦9勝
年 |
月日 |
開催 |
競走名 |
距離 |
頭数 |
着順 |
勝タイム (着差) |
重量 |
騎手 |
2着馬(勝馬) |
大正12 |
4/28 |
東京 |
内国産新呼馬 |
1 1/8M |
単 |
1 |
2.00.25 |
123 |
杉浦 |
- |
|
4/29 |
東京 |
帝室御賞典 |
1 1/8M |
9 |
1 |
2.00.77 |
123 |
杉浦 |
スターリング |
|
5/6 |
東京 |
内国産新呼馬優勝戦 |
1 1/4M |
3 |
1 |
2.11.77 |
123 |
杉浦 |
リセット |
|
- |
横浜 |
各内国産馬 |
1 1/4M |
5 |
1 |
2.11.1/5 |
121 |
杉浦 |
|
|
- |
横浜 |
各内国産馬優勝戦 |
1 1/4M |
3 |
1 |
*2.07.00 |
121 |
杉浦 |
|
|
12/16 |
東京 |
内国産予呼馬 |
1 1/2M |
単 |
1 |
2.45.09 |
126 |
杉浦 |
- |
|
12/23 |
東京 |
優勝内国産馬連合競走 |
2M |
5 |
1 |
3.51.33 |
125 |
杉浦 |
レンド |
大正13 |
4/26 |
東京 |
各内国産馬特ハン |
1 1/4M |
7 |
着外 |
- |
153 |
仲住 |
アオバ |
|
4/27 |
東京 |
各内国産馬 |
1 1/2M |
単 |
1 |
2.47.61 |
132 |
杉浦 |
- |
|
5/4 |
東京 |
各内国産馬優勝 |
1 3/4M |
4 |
1 |
3.14.51 |
132 |
杉浦 |
エミグラント |
【獲得賞金】-円
《繁殖成績》
-
《解説》
競馬である以上、勝ち続けるということは極めて困難なもので、出走歴が少ないものを除けば、古来から無敗馬というものは極めて特別な名馬として語り継がれている。我が国で無敗の名馬といえば、10戦不敗のまま夭折したトキノミノルとか、8戦8勝で大レースに出ないまま引退したマルゼンスキー、同じく8戦無敗(そのほか能力検定競走が3戦3勝)の牝馬クリフジなどの名前が挙げられる。ピューアゴウルドは、このトキノミノルが登場するまで、10戦以上のキャリアがある馬としては最高である90%の勝率記録を誇っていた名競走馬で、名馬バンザイもはじめのうちはピューアゴウルドの弟と言われたのである。
大正2年の濠州輸入牝馬宝永は濠州の名種牡馬グラフトンGraftonの流れを汲み、ターフで優れたスピードを発揮した。グラフトンGraftonは、四冠牝馬のラフレシLa Flecheと二冠牝馬メモワールMemoirの半姉、メイドマリアンMaid Marianの仔で、メイドマリアンMaid Marian自身は全く無名の繁殖牝馬だったのだが、2頭の妹の大活躍で急遽脚光を浴びて、ラフレシLa Flecheがアスコット金杯を買った年に生まれたグラフトンGraftonはレースに出ないまま種牡馬として買われてオーストラリアへ輸出された。さらに弟も南米へ輸出され、実際の活躍馬を出していない牝馬の仔としてはやや買いかぶられた感もあったが、グラフトンGraftonは4シーズンに渡って種牡馬首位となり期待以上の成果を出した。その頃、メイドマリアンMaid Marianの仔にはポリメラスPolymelusが出てそこそこの活躍をし、種牡馬となってチャンピオンサイヤーとなり、現在の主流血脈の祖となった。
宝永は目黒の優勝戦1 1/2哩をはじめ、1 1/8哩、鳴尾の7/8哩のレコードを記録したが、ピューアゴウルドはこの快速を見事に受け継いで、横浜で1 1/4哩(≒2000m)で2.07.00の驚異的な日本レコードを出した。この時代の1 1/4哩の平均的なタイムは2分10秒台で、10秒を切る馬は稀であった。ピューアゴウルドのあまりの強さに、10回の出走のうち3回は単走のレースとなった。次の週に連合二哩を勝つスターリングを下して帝室御賞典を勝ったときはまだ僅かに2戦目であったが、秋には九州最強のレンドを7馬身差と相手にせず連合二哩を勝ち、翌春には古馬の優勝戦も勝ち、当時の大競走を全て勝ってしまって出るレースがなくなってしまった。この年に一度だけ大きくスタートで出遅れて敗れ、残念なことに無敗を逃してしまった。この特ハンでは、主戦の杉浦騎手にかわって仲住与之助騎手が手綱を取ったが、スタートで手間取り20馬身も出遅れてしまい、慌てた仲住騎手は先行する馬を追いかけていったんは勝馬アオバに迫ったが、その無理がたたって最後に大きく沈んでしまった。向かうところ敵なしの無敗の名馬がこのように無様に敗れたことで、当時は八百長ではないかと騒がれたという。
ピューアゴウルドの弟妹もすべて大活躍をし、宝永*と千本松牧場は黄金時代を迎えたが、ピューアゴウルドの産駒がデヴューする前の昭和2年に牧場は売却されてしまった。その10年後、ピューアゴウルドの仔ピュアソールが農林賞典競走と名を変えた連合二哩を制した。その後、ピューアゴウルドの子孫は昭和50年代に活躍馬を出したが、現在では概ね滅んだ。
【ピューアゴウルドの牝系子孫】
宝永*
|ピュアゴールド(競)ピューアゴウルド(ガロン* 牝1919鹿)帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走
||アッピーアランス(ダイヤモンドウェッディング* 牝1926鹿)6勝:B帝室御賞典
|||アヤリース(レイモンド* 牝1936鹿)
||||アヤニシキ(ミラクルユートピア 牡1944黒鹿)9勝:C日本ダービー
|||若緑(レイモンド* 牝1938鹿)
||||トキノミドリ(キミタカ 牡1944鹿)4勝
||||コロンブス(クレタケ 牡1946鹿)6勝:B目黒記念
||||ヒデユウ(クレタケ 牝1947鹿)3勝
|||||ローマヒデユウ(カネフブキ 牝1958栗)
||||||カンダビクトリー(ミンシオ* 牝1970栗)
||||ハクリン(ハクリョウ 牝1957鹿)3勝
|||||タイムホープ(ワンタイム 牝1965鹿)2勝・障1勝
||||||ヤノセンショウ(エクサー* 牡1973黒鹿)しらさぎ賞
||||||イワヰメロディー(ボールドコンバタント* 牝1978黒鹿)
|||||||パルピナパワー(ヤマニンスキー 牝1985鹿)
||||||ホウユウヒダカ(オリオンホース 牡1973鹿)ダイオライト記念、ゴールドC
||緑(競)ピュアソール(トウルヌソル* 牝1933鹿)8勝:農林省賞典競走、(一着失格:横浜特別)
|||トモサカエ(月友 牝1944鹿)
||||カクエイ(ハルステーツ 牝1954黒鹿)
|||||マルトミ(ハクリョウ 牝1964鹿)
||||||トミロック(チャイナロック* 牝1969青)
|||||カクエイホー(ハクリョウ 牝1968鹿)
||||ニッソウ(イッセイ 牝1956栗)
||||エイフー(ホウシュウ 牝1928鹿)
|||||アガノクイン(ヴァルドアー* 牝1966栗)
|||||オーミエイフー(ラパス* 牝1968鹿)
|||||プロミネンス(ヘリオス 牝1970鹿)
||||||トップハヤテ(オンリーフォアライフ* 牝1976栗)
フロリスト (競)フロラーカップ 牝 1919 栗毛 JPN 岩手県雫石 小岩井農場産 平岡廣高氏所有 |
【戦績】10勝 【主な勝鞍】帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走
ガロン* Gallon 栗 1909 GB |
ガリニュール Gallinule 栗 1884 GB |
アイソノミー Isonomy |
Sterling |
Isola Bella |
|||
ムアヘン Moorhen |
Hermit |
||
Skirmisher Mare |
|||
フレア Flair 鹿 1903 GB |
セイントフラスキン St.Frusquin |
St.Simon |
|
Isabel |
|||
グレア Glare |
Ayrshire |
||
Footlight |
|||
第四フロリースカップ 黒鹿毛 1912 JPN |
インタグリオー* Intaglio 栗 1899 GB |
チルドウィック Childwick |
St.Simon |
Plaisanterie |
|||
カメオ Cameo |
Thurio |
||
Light of Other Days |
|||
フロリースカップ* Florries Cup 鹿 1904 GB |
フロリゼル Florizel |
St.Simon |
|
Perdita |
|||
スティラップカップ Stirrup Cup |
Melton |
||
Sterling Love |
F.No.[3-l]
《競走成績》
【主な戦績】10勝
年 |
月日 |
開催 |
競走名 |
距離 |
頭数 |
着順 |
勝タイム (着差) |
重量 |
騎手 |
2着馬(勝馬) |
大正12 |
12/15 |
東京 |
内国産呼馬 |
1 1/8M |
9 |
1 |
2.01.61 |
127 |
伊藤 |
ラシカッター |
|
12/16 |
東京 |
帝室御賞典 |
1 1/8M |
10 |
3 |
1-2 1/2 |
123 |
尾形 |
キンテン |
大正13 |
4/26 |
東京 |
内国産呼馬 |
1 1/8M |
8 |
3 |
1 1/2-1/2 |
134 |
尾形 |
エツリウ |
|
5/3 |
東京 |
優勝内国産馬連合競走 |
2M |
8 |
1 |
3.42.68 |
127 |
稲葉 |
アオバ |
|
5/8 |
福島 |
内国産呼馬 |
1 1/4M |
- |
3 |
3-1馬身 |
143 |
- |
リーダー |
|
5/17 |
福島 |
古呼馬特ハン |
1 1/4M |
- |
3 |
頭-2馬身 |
135 |
- |
エツリウ |
|
10/11 |
福島 |
古呼馬特ハン |
1 1/4M |
- |
1 |
2.12.1/2 |
135 |
函館 |
ゴールドウヰング |
|
11/15 |
東京 |
内国産呼馬 |
1 1/8M |
7 |
2 |
2馬身 |
141 |
杉浦 |
バンザイ |
|
11/16 |
東京 |
帝室御賞典 |
1 1/8M |
6 |
1 |
1.56.68 |
125 |
柴田寛 |
ラレード |
|
11/23 |
東京 |
内国産馬優勝 |
1 3/4M |
6 |
1 |
3.11.19 |
134 |
柴田寛 |
エリス |
【獲得賞金】-円
《繁殖成績》
-
《解説》
明治42年生まれの、小岩井農場が輸入した名牝の最初の世代の産駒が競馬場に登場すると、フラストレート*の仔レッドサイモン、ビューチフルドリーマー*の仔インタグリオ、ライン*の仔シンコイワヰ、エナモールド*の仔ハナビシ、ボニーナンシー*の仔マナオなど、次々と大レースを勝ちまくり、小岩井農場の輸入牝馬とインタグリオー*の優秀さは瞬く間に証明された。しかし、現在ではこの小岩井農場基礎牝馬の名門のトップクラスに数えられるフロリースカップ*の仔は、競馬場で目覚しい成績を収めることが無かった。
フロリースカップ*は親子2代の1000ギニー勝馬ピクニックPic-Nic、マヨネーズMayonaiseに遡る当時の名牝系の出自で、フロリースカップ*が日本に輸入された直後の1911年には、半弟のスター Starがハンザ大賞典を勝っている。この系統は、フロリースカップ*輸入の前年にインフォーメーション*、1919年にはゼヴァイキング*が種牡馬として輸入されている。また、父フロリゼルFlorizelはダービー馬Volodyovskiを筆頭に活躍馬を輩出し、フロリゼルの全兄弟には三冠馬ダイヤモンドジュビリーDiamond Jubileeや二冠馬にしてチャンピオンサイヤーのパーシモンPersimmonがいるという、小岩井農場が輸入した20頭の繁殖牝馬の中でもトップクラスの良血牝馬であった。当然、フロリースカップ*の仔には多くの期待がかけられていたのだが、フロリースカップ*系の活躍馬が登場するには、孫の代を待たねばならなかった。
【フロリースカップの牝系概略】
Pic-Nic 英1000ギニー
|Mayonaise 英1000ギニー
||Carine
|||Caroline
||||Fullerton ジュライC
|||True Love
||||Sterling Love
|||||Stirrup Cup
||||||Royal Maze
|||||||Royal Flower 独セントレジャー
|||||||Royal Blue 独セントレジャー
||||||フロリースカップ*
||||||Star ハンザ大賞典
|||||Wedding Bell ニューS
|||||Kissing Cup ニューS
||||||Tankard グレートヨークシャーS
||||||Bokaal
|||||||ゼヴァイキング*
|||Bruce パリ大賞典
||Dalnacardoch セントジェームズパレスS
||Corrie
|||Corrie Roy ジョッキークラブC
||||None The Wiser キングエドワードZS
|||||Joshua ハードウィックS
||||Broad Corrie
|||||Glasalt
||||||Glacis チェスターC
||||||King William デューハーストS
||||||Canyon 英1000ギニー
|||Estafette
||||Missive
|||||インフォーメーション*
||Dalnamaine
|||Seraphine
||||Sebastienne
||||||Shebdiz ドーヴィル大賞典
|||Zingaro モルニ賞
||Loch Garry
|||Barmaid
||||Rambling Katie マンチェスターC
インタグリオー*の次代を担う種牡馬として小岩井農場が導入したルーヂゲーア*は、期待をかなり下回る産駒しか出さなかった。そこで小岩井農場が目をつけたのが、栃木のガロン*である。ガロン*はまだ導入されて間もない種牡馬で、フロラーカップが種付けされたの1918年にはまだ活躍馬が出ていなかったが、1920年にロローとガリニュールが帝室御賞典を制して注目を集めはじめた種牡馬で、この後1919年生まれの名競走馬が相次いで現れてガロン*の名声を一気に高めることとなる。大正12(1923)年にスターリングが春の連合二哩に優勝すると、秋にはピュアゴールドが、翌春にはフロラーカップが連合二哩に勝ち、ガロン*産駒が3回続けてチャンピオンになった。
連合二哩に勝って既に一流馬の仲間入りを果たしたフロラーカップは、秋には腸チフスで倒れた尾形藤吉に代わった柴田寛騎手を背に、強豪ラレードを破って帝室御賞典を快勝し、最終日の優勝戦も勝って有終の美を飾った。
しかしフロラーカップがその真価を発揮するのは繁殖にあがってからで、繁殖名をフロリストと変えたフロラーカップは、ハクリュウ、ハクセツ、スターカップ、アカイシダケの4頭の御賞典馬を出し、最後の仔となったミナミホマレはダービー馬となった。さらに、第弐フロリストの子孫に有馬記念と天皇賞を制した名牝ガーネットが登場し、スターカップの子孫にシラオキとコダマが出ると、フロリストの牝系は日本を代表する一流牝系となった。フロラーカップの直仔である上記チャンピオン5頭と第弐フロリストの父はラシカッター*、ラシデヤー*、シアンモア*、プリメロ*で、フロラーカップは様々な種牡馬から優れた産駒を出しておりフロラーカップ自身の優秀さを証明しているといえよう。現在でも、フロリースカップ/フロリストの系統といえば我が国の誇る名牝系であり、なかでもシラオキ系は至宝ともいえる珠玉の名門母系である。近年ではシスタートウショウ、そして名馬スペシャルウイークが記憶に新しい。
【フロラーカップの牝系子孫概観】
フロリースカップ*
|第四フロリースカップ(インタグリオー* 牝1912黒鹿)
||フロリスト(競)フロラーカップ(ガロン* 牝1919栗)10勝:帝室御賞典、優勝内国産馬連合競走
|||ウイット(ロイヂュール* 牡1926栗)9勝
|||第弐フロリスト(競)タマロック(ラシカッター* 牝1927栗)
||||フロラヴァース(競)フロリストモア(シアンモア* 牝1936鹿)6勝
|||||サンキスト(ミンドアー* 牝1944鹿)4勝
||||||ハヤオー(シゲハヤ 牡1951黒鹿)15勝:目黒記念
||||||ケンチカラ(トキノチカラ 牡1952鹿)8勝:東京大賞典、大井記念
||||||ガーネット(トサミドリ 牝1955鹿)14勝:最優秀古牝馬:天皇賞、有馬記念
|||||||ウメノダイヤ(ゲイタイム 牡1967鹿)4勝:A阪神3歳S、弥生賞
|||||||サニールビー(インディアナ* 牝1968鹿)
||||||||レッドジャガー(ホーント* 牡1977黒鹿)3勝:毎日杯
|||||||ケープルビー(ムーティエ* 牝1969鹿)1勝 ⇒子孫にワイドセイコー(東海桜花賞)、エイシンウイザード(A阪神牝馬特別)等
|||||||ヒダクイン(サミーデイヴィス* 牝1971黒鹿)7勝 ⇒子孫にポレール(最優秀障害馬)、シルキークイン(AクイーンC)等
|||||||エール(フォルティノ* 牝1972芦)
||||||||アサクサスケール(パーソロン* 牝1982鹿)5勝:クイーンSGIII、Aエリザベス女王杯GI
||||||第四サンキスト(競)タイセイトップ(トサミドリ 牝1956鹿)3勝
|||||||第四サンキストの弐(競)ミスニホンピロー(パールダイヴァー* 牝1962鹿)7勝:CBC賞 ⇒子孫にマルブツスピーリア(ウインターS)
|||||||ダテテンリュウ(ウィルディール 牡1967鹿)6勝:菊花賞、毎日杯、A日本ダービー、B有馬記念
||||||ルーキー(トサミドリ 牝1959鹿)8勝:A日経賞、安田記念 ⇒子孫にカツルーキーオー(札幌3歳S)、ラグビーカイザー(Aセントライト記念)等
||||||サンマリノ(トサミドリ 牝1961鹿)5勝 ⇒子孫にマルブツサンキスト(小倉記念)
|||||||ヒンドバース(ヒンドスタン* 牝1968鹿)2勝 ⇒子孫にロングレザー(ローズS、A桜花賞)、ナイスパーワー(ダービー卿CT)、ヤマノスキー等
|||||||ミホランザン(ミンシオ* 牡1971鹿)4勝:朝日杯3歳S、B皐月賞
|||ハクリュウ(ラシデヤー 牡1928栗)13勝:帝室御賞典、各内国産馬連合競走、目黒記念(春)、中山4000米、横浜特別
|||ハクセツ(シアンモア* 牡1929鹿)13勝:帝室御賞典、農林省賞典(旧阪神連合二哩)、目黒記念(秋)、5歳馬特別、中山4000米、横浜特別
|||スターカップ(シアンモア* 牝1930鹿)12勝:帝室御賞典、農林省賞典(旧阪神連合二哩)
||||第弐スターカップ(競)ミスコウア(ダイオライト* 牝1937栗)3勝
|||||ブレーブ(プリメロ* 牡1943鹿)5勝・障4勝:A中山大障害
|||||シラオキ(プリメロ* 牝1946栗)9勝:A日本ダービー、Bオークス
||||||コンゴーセキ(ヴィーノーピュロー* 牝1953栗)4勝 ⇒子孫にシヨノロマン(ローズS)、ハシコトブキ(京都記念)、タニノチェスター(阪神大賞典)等
||||||コダマ(ブッフラー* 牡1957栗)12勝:年度代表馬・最優秀4歳牡馬:日本ダービー、皐月賞、宝塚記念、阪神3歳S等
||||||シンツバメ(ヒンドスタン* 牡1958鹿)4勝:皐月賞、A阪神3歳S
||||||ワカシラオキ(ソロナウェー* 牝1960鹿)3勝
|||||||ローズトウショウ(テューダーペリオッド* 牝1965鹿) ⇒子孫にシスタートウショウ(最優秀4歳牝馬:桜花賞)等
|||||||リンダセニョリータ(ヒンドスタン* 牝1966鹿) ⇒子孫にミサキネバアー(東京王冠賞)、サンエイソロン、サマニベッピン等
|||||||ヒデカブト(タマナー* 牡1967黒鹿)7勝:札幌記念
|||||||ヒデハヤテ(タマナー* 牡1969鹿)6勝:最優秀3歳牡馬:阪神3歳S、京阪杯、きさらぎ賞
|||||||ミスアシヤガワ(ヒンドスタン* 牝1964鹿) ⇒子孫にスペシャルウイーク(特別賞:ジャパンC、日本ダービー、天皇賞(春・秋))等
|||||ホマレイチ(ハルステーツ 牡1953鹿)8勝:大阪杯
|||||タツテル(ライジングフレーム* 牡1955鹿)9勝:京阪杯
||||第参スターカップ(プリメロ* 牝1938鹿) ⇒子孫にコクユウ(平和賞)、キャプテンナムラ(阪神大賞典)、ナムラモノノフ(阪神大賞典)等
||||第四スターカップ(プリメロ 牝1941黒鹿)未勝利
|||||タイセイホープ(イッセイ 牡1955鹿)7勝:皐月賞、B日本ダービー
||||トキノタカラ(プリメロ* 牝1945鹿)2勝
|||||ミヤジタカラ(シーマー 牝1955鹿)6勝 ⇒子孫にトラストホーク(東京大賞典、帝王賞)
|||||ヤマニンモアー(ヒンドスタン* 牡1957黒鹿)10勝:天皇賞、阪神大賞典、A日本ダービー
|||||ケンロクオー(ヒンドスタン* 牡1958鹿)6勝:セントライト記念
|||||健宝(競)ケンホウ(ヒンドスタン* 牝1959黒鹿)4勝:最優秀4歳牝馬:桜花賞 ⇒子孫にナリタハヤブサ(最優秀ダート馬)、シンウルフ等
|||アカイシダケ(シアンモア* 牡1932鹿)11勝:帝室御賞典、農林省賞典(旧連合二哩)、目黒記念、中山4000米
|||第四フロリスト(競)フラワーカップ(シアンモア* 牝1933黒鹿)1勝
||||シマハナ(セントライト 牝1944鹿)
|||||カネエイカン(プリメロ* 牡1950鹿)16勝:川崎記念
|||第五フロリスト(競)ゼンヤ(シアンモア* 牝1934黒鹿)2勝
||||ロックホルト(ロックフォード 牡1945栗)8勝:目黒記念
|||ハグロダケ(シアンモア* 牡1934黒鹿)
|||第六フロリスト(競)フロラモア(シアンモア* 牝1936黒鹿)
|||ミナミホマレ(プリメロ* 牡1939鹿)3勝:ダービー、A皐月賞
ナスノの母、常夏は競走名トコナツ 千本松農場産 大正6-8年に5勝。引退後は常夏の名で千本松牧場で繁殖牝馬となる。
ナスノの半兄バンドウは5勝、半弟妹にナスダケ(9勝)、ナスヒカリ(10勝)、など。
母系祖のブルーボンネットは濠サラで、あまりの性能の高さに「純サラではないか」と言われた。
・ガロンの仔の最後の世代はミスアキラ
・アストル(母オングル)が最後の仔。ガロンはオングルに種付けをした後数時間後に死亡した
Gallon.html 2004 (財)零細系統保護協会